こんばんは、カントク西川です。
少し自分の話をします。気が向いたらお付き合いください。
忍ジャガーを作るとき、おれには相談相手がいます。
いまから30年以上むかしに小4だった頃の自分です。
おれらの子どもの頃は王さんや長嶋さんやスーパーカーやらが流行っていて、
うちに帰ればテレビで仮面ライダーやウルトラマンや、シルバー仮面やファイヤーマンを観た。
そのころおれのお気に入りの本はテレビヒーロー図鑑で、うちの親は一冊も買ってくれなかったので、近所のともだちのを食い入るように何回も何回も観た。
そのころ滋賀のテレビではやっていないヒーローものもいて、たとえばピューマンとか、
過去ものだったらジャガーの眼だとか、そんなのはどんなのだろう?とアタマの中で想像を膨らませては仲間とヒーローごっこしていた。
ダイヤモンドマンとか影スターやズバッと参上するズバットとかサナギマンはどこか異様で、ただカッコイイだけのミラーマンとかよりは心に残った気がする。
アクマイザー3はこどもながらに憂いを感じたし、あとから出てきた強い兄より弱い次郎キカイダーのほうが好きだった。
おれのなかのあのころの小学生が、ときめくものかどうかは、ひとつのチェックポイントになってる。
忍ジャガーはなんでジャガーなんだろう。どうして甲賀戦士なんだろう。怪人はどこから来て、なぜ忍ジャガーに狩られるのだろう。
そんな興味をかきたててくれるかどうか。いつも気にしてる。
スポンサーもなく始めたし、全部持ち出しだし、版権もフリーにすると宣言したから明日をも知れぬ危機一髪なヒーローだけど、途中で打ち切りになったら、きっとおれが小4だったら心残りになるだろう。
忍ジャガー、あのまま続いていたらどうなっていたかな〜
それでいて途中で挫折した大人たちの事情をなんとなく察してつまんない社会勉強するかもしれない。その機会をおれがつくるのはいややな。
第3話ができました。今週金曜のアミンチュ劇場から放映です。
はやくテレビに流れているところを観たい。
小4のおれでテレビの前に座ってみたい。